証人尋問の難しさ

自動車事故の損害賠償で、訴訟となった場合、それがある程度進行した段階で、
証人尋問を行うことになります。

過失割合が争点になっている訴訟の場合は、双方車両の運転者(多くの場合原告本人
と被告本人)をそれぞれ尋問することになります。

証人尋問の内容として予定される内容のすべてを法廷で質問していくのは時間がかかり
すぎるので、主要な内容は陳述書という書面にまとめて事前に提出します。

尋問の準備は、主尋問の準備と反対尋問の準備に分かれます。私が原告代理人だとすると、
原告側証人の主尋問の準備と被告側証人の反対尋問の準備を行います。

反対尋問は、相手方側証人が作成した陳述書や主尋問の内容のうち、当方の認識と異なる
ものについて、相手方の認識よりも当方の認識のほうが確かである(相手方に信用性がない。
平たく言えば相手方はうそをついている)という印象を裁判官に与えることが主要な目的に
なります。

相手方証人に嘘を認めさせるのは難しいことです。「あなたは~と言っていますが、
それはうそですよね?」と質問して、「はい、うそでした」と認める人はいないのです。

よく用いられる方法としては、客観的な証拠(自動車事故では、事故現場の道路の状況や
双方車両の損傷の状況)と相手方証人の証言の内容を見比べて、客観的な証拠と矛盾して
いれば、それを指摘することです。

「あなたは自分の車両を~のように運転したと言っていますが、そのように運転したのでは、
あなたの車両はこの写真のようには傷がつかないのではないですか?」というような感じです。

このような方法を用いても相手方証人はしらばっくれるのが通常ですが、裁判官の印象
としては、相手方証人の証言の信用性は低下することになります。

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