先物取引被害全国研究会

3月29日から30日までの日程で、先物取引被害全国研究会に参加してきました。

今回は、仮想通貨に関する報告がとても参考になりました。
ブロックチェーンの技術やNEM流出事件の顛末、仮装通貨の現状と今後の展望などなど。

報告者のうち国際通貨研究所の志波主任研究員による仮装通貨に対する評価を要約すると、
標準通貨としての機能を持つ可能性はゼロではない。
しかし、、
①市場規模が小さい(→bitcoin時価総額は、現金+流動性預金と比較すると米ドルの4.5%、円の2.4%、ユーロの1.7%程度。)
②価格の急変動が大きい(→決済時の価格がブレて使いにくい。)
③「理論価格」の算定が困難(現在の通貨は発行国の購買力平価から理論価格を算出)
という3点で問題がある。
→現時点では「投機商品」。
といったところと理解しました。
これだけでも、投機を勧誘されて損失を被る被害者がたくさん出そうです。

もう一つ注目したのは、さいたま地裁で仮装通貨の差押命令が出されたという報告。
先進的な事例で担当した弁護士さんには頭が下がります。

ブロックチェーンのシステム上、発行者という概念がないので
(正確には事業者の組合的な組織は観念できそうですが、捉えどころがないようです。)、
動産と同様に扱うか管理業者への債権として差押えるかという理論面
(さいたま地裁は債権の差押で認めたそうです。)、
差押を受けた事業者が命令に応じなかったという実務面で問題もあるようです。

仮装通貨を名目とした投資詐欺事件も起き始めています。
先の志波研究員の報告によれば、現在確認されている仮装通貨は1594種類とのこと。
現実に使える機会がほとんどない中、多くが淘汰され、過渡期には被害者が多く出ることでしょう。

混乱に備えて、理解しておく必要がありそうです。

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