数値偽装や不祥事隠ぺい

 自動車会社などによる数値偽装の不祥事が相次いで発覚しています。ちょうど私(戸田)が,池井戸潤先生の著書「空飛ぶタイヤ」を読んでいる最中に,その本の題材となったリコール隠ぺい事件の当事者と思われる企業のさらなる不祥事が発覚して他の大手自動車企業の傘下に入る形となりました。偶然ではありますが,組織の体質を変えることの困難さを再認識しました。池井戸潤先生の著書では,「下町ロケット」ガウディ編でも数値偽装が大きな問題として取り上げられており,池井戸先生の執筆にあたっての取材活動では,さまざまな数値偽装問題に接することが少なくないのかもしれません。

 数値偽装や不祥事隠しといったコンプライアンスの問題は,組織内のチェック体制や,第三者委員会・通報窓口の設置といった手段だけでなく,企業の担当者・上司,さらには経営陣の高い倫理感が求められますので,一朝一夕に改善することは難しいことと思います。

 ビジネスにおいては,何らかのトラブルが生じることは避けられませんし,対応次第によっては,大きなダメージを受けることになりかねません。経営者の方・企業のご担当者には,僅かでも問題点が見えましたら,早めに,弁護士などの専門家に相談されることがお勧めしています。私自身も,日々研鑽を重ね,依頼者・相談者の方によって,事実関係に応じた最適な助言・対応・対策を講じることができるよう努めたいと考えています。

 

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